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若手利用(試行)採択課題

平成21年度 スーパーコンピューター若手利用者推薦(試行)採択課題

 このたびは、お申し込みをいただきどうもありがとうございました。

  • スーパーコンピューターを利用することで学術的にインパクトがある成果を創出できると期待される点
  • 大規模計算、テーマの重要性
  • 既発表文献

の観点から、以下の課題を採択させていただきました(順不同)。

平成21年度(前期)

課題名 課題責任者名
課題責任者所属
概要
直接メタノール形燃料電池内の流動現象シミュレーション

高木 洋平


静岡大学
工学部物質工学科

直接メタノール形燃料電池における流動・物質移動現象を解明するためのモデルの高精度化に必要な数値シミュレーションを行う。シミュレーションの質を高めるため、格子数増加が必要であり、メモリ量の観点で大規模となる。マルチグリッド法の適用の検討を行う。新規ユーザとして、学術性の高い成果の創出が期待できる。
ランダムネス誘起二次相転移の数値的解析

村瀬 洋介


東京大学
大学院工学系研究科
物理工学専攻

ランダムネス誘起二次相転移をスピンモデルのモンテカルロシミュレーションにより解析する。より正確で確定的な結論を得るためには、高性能なスーパーコンピューター、高速な計算アルゴリズム、信頼性の高い計算結果の解析手法が必要である。新規ユーザとして、学術性の高い成果の創出が期待できる。
高分子流動プロセスにおける混合・混練評価の数値的方法の構築

名嘉山 祥也


九州大学
大学院工学研究院
化学工学部門

高機能高分子材料の生産・開発において、複合材料を物理的に混合・混練するプロセスがある。本課題では、スクリュ押出機の流動解析データをもとにして、混合・混練過程を定量的に評価するための場の異時刻間の関係を解析する数値的方法を構築する。3次元シミュレーションに必要なメモリ量が多い。新規ユーザとして、学術性の高い成果の創出が期待できる。
大規模データから探る経済現象の数理

大西 立顕


東京大学
大学院法学政治学研究科
総合法政専攻

企業間ネットワーク:日本企業約100万社の取引関係・企業属性データ、金融市場データ: 外国為替市場の高頻度ティックデータを解析するものである。多変量情報を持つ大規模な有向ネットワークの解析を行う。スーパーコンピューターを用いた実証分析を行うことは、当該分野において先導性が高く、学術的にインパクトがある成果の創出が期待できる。

平成21年度(後期)

課題名 課題責任者名
課題責任者所属
概要
Study of QCD and effective models in the context of equilibrium and out of equilibrium quantum field theory with application to Heavy Ion Collisions, the Quark Gluon Plasma and Early Universe dynamics

ROTHKOPF ALEXANDER


東京大学
大学院理学系研究科
物理学専攻

宇宙初期の高温・高密度状況を解析することによる物理現象の数値シミュレーションである。QCDと効率的なモデルの構築を目指す。MPIとOpenMPのハイブリッド並列化を試みる。宇宙初期の高温・高密度状態にさかのぼり解析的手法と数値シミュレーションを駆使することは、学術的にインパクトがある成果の創出が期待でき採用に値する。
量子i.i.d.状態のシミュレーションとその理論的考察

坂下 達哉


電気通信大学
大学院情報システム学研究科
ネットワークシステム学専攻

量子情報理論で極めて重要な量子i.i.d.状態のシミュレーションを行う。独自開発した計算手法の並列性と演算量の削減効果が高い。問題は固有値ソルバーの並列性と精度であるが、問題レベルでMPI化されており、かつ、多倍長化することで精度を検証する。新規ユーザとして、学術的にインパクトがある成果の創出が期待できる。
実対称固有値問題に対する多分割の分割統治法の分散メモリ型並列計算機への実装

田村 純一


埼玉大学
大学院理工学研究科

対称固有値問題の新解法、多分割の分割統治法の分散メモリ型計算機に向く実装を新規開発しようとするものである。固有値ソルバは科学技術計算で必須であり、提案方式は著者らが独自に開発しているアルゴリズムである。大規模計算、テーマの重要性から採択に値する。
直接メタノール形燃料電池内の流動現象シミュレーション

高木 洋平


静岡大学
工学部物質工学科

直接メタノール形燃料電池における流動・物質移動現象を解明するためのモデルの高精度化に必要な数値シミュレーションを行う。格子数増加によるメモリ量増加が必要である。マルチグリッド法の適用を試みる。新規ユーザとしてインパクトがある成果の創出が期待できる。