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若手・女性利用採択課題

平成26年度 スーパーコンピューター若手・女性利用者推薦採択課題

 このたびは、お申し込みをいただきどうもありがとうございました。以下の基準による厳正な審査のうえ、課題採択をさせていただきました(順不同)。

  • スーパーコンピューターを利用することで学術的にインパクトがある成果を創出できると期待される点
  • 大規模計算、テーマの重要性
  • 既発表文献

平成26年度(前期)

課題名 次世代スパコンのための仮想計算機環境の研究開発
代表者名(所属) 品川 高廣(東京大学 情報基盤センター)
 近年のスパコンは多数のノードの集合体として構成されており、個々のノードの性能を最大限に引き出すことが重要となっている。一方で、用途はますます多様化してきており、単一のシステムで全ての要望を満たすことは難しくなりつつある。本研究では、仮想マシンモニタ「BitVisor」を応用し、OS へのオーバーヘッドを極めて低く抑え、スパコン環境でも十分な性能で利用できるようにしつつ、仮想マシンモニタにより必要最小限のセキュリティを確実に確保することにより、多様な用途に応じたノード性能の最適化とセキュリティの確保を両立することを目指す。
 スパコンの用途の多様化に対応する仮想マシンの研究は、新しい利用分野開拓のために重要である。計算機科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 第一原理計算による分子の物理化学データベース構築
代表者名(所属) 中田 真秀(理化学研究所 情報基盤センター)
 量子化学計算を使いデータベースを作成し、そのデータから、完全なる in silico での新規機能分子の創出、提案を行うシステム構築を目指す。量子化学計算法(DFT, B3LYP/6-31G* )を用い、4-5万分子の計算の実現を目指す。
 大量の分子データを並列解析する処理であり、解析結果は化学的に意味がある結果を創出すると期待される。科学的に価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 GPGPUを駆使したタンパク質の安定性とダイナミクスの研究
代表者名(所属) 光武 亜代理 (慶應義塾大学 理工学部物理学科)
 水も含めた3量体からなる約550残基のタンパク質(約90000原子系)の分子動力学シミュレーションを実行し、近年開発した緩和モード解析を適用し、タンパク質の動的性質を調べる。また、効率良く状態をサンプルするレプリカ交換法と3D-RISMを結合したプログラム開発を行う。
 水も含めた3量体からなる分子動力学シミュレーションは科学的に意味がある結果を創出すると期待される。科学的に価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 GPGPUと高性能IO環境を活かした高分子系緩和現象の解析手法の研究
代表者名(所属) 萩田 克美(防衛大学校 応用物理学科)
 高分子複合材料系は、2種以上の混在した高分子が非平衡環境下である種の構造を形成することで人類に有用な機能を発現している系である。本研究では、理論に基づいた統計分析により精度良く長時刻の物理量を近似する方法の開発と実証検証に挑戦する。
 環状高分子を微量に含む系で、緩和時間の評価が適切にできることを示すことは科学的に意味がある結果を創出すると期待される。科学的に価値があると判断するため、採択に値する。

平成26年度(後期)

課題名 次世代スパコンのための仮想計算機環境の研究開発
代表者名(所属) 品川 高廣(東京大学 情報基盤センター)
 近年のスパコンは多数のノードの集合体として構成されており、個々のノードの性能を最大限に引き出すことが重要となっている。一方で、用途はますます多様化してきており、単一のシステムで全ての要望を満たすことは難しくなりつつある。本研究では、仮想マシンモニタ「BitVisor」を応用し、OS へのオーバーヘッドを極めて低く抑え、スパコン環境でも十分な性能で利用できるようにしつつ、仮想マシンモニタにより必要最小限のセキュリティを確実に確保することにより、多様な用途に応じたノード性能の最適化とセキュリティの確保を両立することを目指す。
 スパコンの用途の多様化に対応する仮想マシンの研究は、新しい利用分野開拓のために重要である。計算機科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 GPGPUを駆使したタンパク質の安定性とダイナミクスの研究
代表者名(所属) 光武 亜代理 (慶應義塾大学 理工学部物理学科)
 水も含めた3量体からなる約550残基のタンパク質(約90000原子系)の分子動力学シミュレーションを実行し、近年開発した緩和モード解析を適用し、タンパク質の動的性質を調べる。また、効率良く状態をサンプルするレプリカ交換法と3D-RISMを結合したプログラム開発を行う。
 水も含めた3量体からなる分子動力学シミュレーションは科学的に意味がある結果を創出すると期待される。科学的に価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 Efficient numerical solution of the time-dependent many-body Schroedinger equation
代表者名(所属) Erik Loetstedt(東京大学 理学系研究科)
 Multi-configuration time-dependent Hartree-Fock (MCTDHF) を研究する。多電子の原子と分子に適用できる効率のよいMCTDHFの手法を研究する。研究目的として、大規模電子を取り扱える大規模格子の処理に耐える並列化、いくつかのモデルへの適用、実行時間とメモリ量を削減できる新規開発手法の性能評価を行う。
 MCTDHF手法によるシミュレーションは科学的に意味がある結果を創出すると期待される。科学的に価値があると判断するため、採択に値する。