「世界初リアルタイム30秒更新ゲリラ豪雨予測実験」 三好建正(理化学研究所計算科学研究センター) 2020年夏,30秒毎に更新するゲリラ豪雨予測のリアルタイム実証実験に世界で初めて成功した。30秒毎に更新する数値天気予報は世界でも例がなく,マイルストーンを築いた。最新鋭のマルチパラメータ・フェーズドアレイ気象レーダによるビッグデータと500mメッシュの高解像度気象シミュレーションを組み合わせた「ビッグデータ同化」の革新技術の初めての実証実験である。観測サイトからの高速データ転送や,予報モデル計算とアンサンブルデータ同化計算のビッグデータのハンドリングを含む高度なワークフローをリアルタイムで安定的に実現した。2013年10月から開始した「京」を使った研究がOFPによって実を結んだ。2020年には当初東京オリンピック・パラリンピックが予定されており,これを目標に研究に励んだ。「京」は2019年夏にシャットダウンし,「富岳」は2021年3月から供用が始まった。2020年夏はちょうどそのすき間だったが,OFPのおかげで実現した。リアルタイムの気象予測のため,OFPの一部を専有利用させていただいた。ありがとうOFP。