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若手利用(試行)採択課題
平成22年度 スーパーコンピューター若手利用者推薦(試行)採択課題
このたびは、お申し込みをいただきどうもありがとうございました。
- スーパーコンピューターを利用することで学術的にインパクトがある成果を創出できると期待される点
- 大規模計算、テーマの重要性
- 既発表文献
の観点から、以下の課題を採択させていただきました(順不同)。
平成22年度(前期)
課題名 | 課題責任者名 課題責任者所属 |
概要 |
---|---|---|
ビン型雲モデルを用いた雲・エアロゾル相互作用に関する研究 |
佐藤 陽祐 気候システム研究センター |
計算コストが高いビン型雲モデルを、高解像度でかつ広領域の実験に用いる。また感度実験を高頻度で行う。理想化実験ではなく、地域スケールの現象を扱うため、1000×600×120グリッドでの3次元実験をおこなう。 カリフォルニア沖の層積雲を現実場で再現した研究例は世界的にほとんどない。計算コストは高いが雲粒の粒子サイズを詳細に扱うことのできるビン型雲モデルを用いた実験で層積雲を再現した場合、学術的インパクトが高く採録に値する。 |
渦解像モデリングによる南大洋水塊変質過程の定量化 |
浦川 昇吾 大気海洋研究所 |
水塊変質過程は気候の形成・維持に大きな影響を持つ全球熱塩循環を構成する重要なプロセスであり、多くの研究者が興味を示している。しかし、その妥当性を渦解像モデリングによって検証した例はない。この検証のため、最低でも水平10km程度の解像度を持つことが望ましいが、東西方向に360度の広大な領域を持つ南大洋をこの解像度で表現するには、莫大な計算資源が必要となる。 実験は64ノードで1-2ヶ月の数値積分に約12時間を要し、目標時間が10年程度とすると、1, 2ヶ月程度で1ケースの実験が終了する。モデル検証、得られる学術的成果から、学術的インパクトが高く、採録に値する。 |
量子i.i.d.状態のシミュレーションとその理論的考察 |
坂下 達哉
電気通信大学 |
量子情報理論で極めて重要な量子i.i.d.状態のシミュレーションを行うものである。独自開発した計算手法の並列性と演算量の削減効果が高い。 問題は固有値ソルバーの並列性と精度であるが、問題レベルでMPI化されており、かつ、多倍長化により精度検証をしている。大規模並列化の支援に適する課題であり、採録に値する。 |
平成22年度(後期)
課題名 | 課題責任者名 課題責任者所属 |
概要 |
---|---|---|
ビン型雲モデルを用いた雲・エアロゾル相互作用に関する研究 |
佐藤 陽祐 気候システム研究センター |
計算コストが高いビン型雲モデルを、高解像度でかつ広領域の実験に用いる。また、感度実験を高頻度で行う。理想化実験ではなく、地域スケールの現象を扱う。 平成22年度前期の採択では、250×600×60グリッドでの3次元実験に留まったが、さらなる高解像度のシミュレーションを行うため、64ノードを用いて検証を行う。 計算コストは高いが雲粒の粒子サイズを詳細に扱うことのできるビン型雲モデルを用いた実験で層積雲を再現した場合、学術的インパクトが高く採録に値する。 |