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AVS/Express PSTの使用方法

HA8000クラスタシステム向け並列処理対応可視化システムAVS/Express PSTのサービスを2009年6月に開始しました。 以下にAVS/Express PSTの起動方法を紹介します。

ログインの前に

 AVS/Express PSTを使用するためには、端末に「Xサーバー」(Windowsシステムで使用できるフリーソフトウェア としては Cygwin/XやXmingなどがあります。)と呼ばれるソフトウェアがインストールされており、 動作している必要があります。 また、ログインする際はSSH対応のターミナルソフトウェアにおいて、 下記の例に示すようにX11 forwarding を有効にしてください。

UNIXシステムを使用しているときは、-X オプションを指定します。

 $ ssh -X z00000@ha8000-3.cc.u-tokyo.ac.jp

WindowsシステムでPuTTYを使用しているとき

 SSH X11フォワーディングオプション(カテゴリ:接続→SSH→X11)の設定項目のうち、「X11フォワーディングを有効にする」にチェックを入れてからログインします。

初めて使用するときは

ホームディレクトリに ~/.smpdという名前のファイルを作成してください。内容は次のように書きます。

~/.smpdファイルの例

 no_dynamic_hosts=1
 phrase=xxxxxxxxxxxx   ←“xxxxxxxxxxxx”は任意の文字列 (他の人と重ならないような文字列)

作成したら忘れずにファイルのパーミッションを 600 に設定してください。

 $ chmod 600 ~/.smpd

起動方法

1.起動ジョブを投入する

 $ /opt/itc/avs/pst_script/avs_start.sh
 $ qstat
 NQS schedule stop time : 2009/05/29 (Fri) 9:00:00 (Remain: 63h 41m 50s)
 REQUEST  NAME OWNER QUEUE PRI NICE E-TIME MEM  STATE
 123.batch1 run_smp z00000  avs  63  0  7200s 112GB RUNNING


 ジョブのSTATEが「RUNNING」になったら 2. の手順に進んでください。「QUEUED」のときは、他に誰かが使用しているか、何らかの都合でavsキューが停止していますので使用可能となるまでお待ちください。 一回に同時に利用できるユーザーは1名です。また、avsキューの制限時間は120分で、これが一回の利用時間の上限となります。

2.AVS Express/PSTを起動する

1.と同じログインノードで以下のスクリプトを実行してください。


 $ /opt/itc/avs/pst_script/run_pstexe.sh 4  ←並列数(1~64)


 「MPIプロセス数」、すなわち「分散ファイル数」(1~64)を指定する必要があります。起動可能なプロセスは1ノードあたり16、使用可能ノード数は4ノードまでです。 したがって処理可能な分散ファイル数は最大64となりますのでご注意ください。画面上に2つのウィンドウが表示されますとAVS/ExpressPSTが操作できる環境となります。


AVS/ExpressPSTの操作、使用方法についてはオンラインマニュアルをご覧ください。
http://ha8000.cc.u-tokyo.ac.jp/
なお、参照にあたっては、ユーザIDとパスワード(鍵登録に使用するもの)が必要です。

  • AVS/ExpressPST並列版
    • PSTの紹介
    • PSTユーザーズガイド
    • PST操作方法とネットワークサンプル
  • AVS/Express 標準版
    • チュートリアルガイド
    • ユーザーズガイド
    • モジュールリファレンス第1部
    • モジュールリファレンス第2部
    • デベロッパーズガイド第1部
    • デベロッパーズガイド第2部

作業終了後は、必ずAVS/ExpressPSTを終了(Exit)してください。

3.起動ジョブを終了する

AVS/ExpressPSTの使用を終了したときは、起動ジョブも終了してください。


 $ /opt/itc/avs/pst_script/avs_end.sh


また、qstat コマンドでジョブが終了したことをご確認願います。ジョブが終了するまでは次のジョブが実行できないため、他の利用者に迷惑をかけることとなりますのでご注意ください。


 $ qstat

エラーについて

出力されたメッセージの中に次のエラーが含まれていないかを確認してください。

  • Please specify an authentication passphrase for smpd:
    パスフレーズを聞いてくるときは、~/.smpd ファイルがない、パーミッションが600でない、記述に誤りがある、などです。ファイルを作成または修正してください。
  • Error, unable to open machine file '~/.pst_machines'
    起動ジョブが投入されていないか、「RUNNING」(実行中)になっていません。ジョブを投入している場合は、「RUNNING」になるまでお待ちください。
  • Could not get license from license server
    • Server message - license limit exceeded
      二重起動しようとしているか、プロセスが残ってしまっているものと思われます。
    • Error: could not open license file
      ライセンスの確認に失敗することがあります。しばらくしてから再度実行してみてください。
  • MPIDU_Sock_listen(369): unable to bind socket to port
    起動ジョブを一旦終了させ、しばらくしてから再度起動ジョブを投入してください。

エラーが出る場合の対処方法は以下を参考にしてください。


 $ /opt/itc/avs/pst_script/avs_end.sh


で一度ジョブを終了させ、しばらくしてから再びジョブを実行させてみてください。


 $ /opt/itc/avs/pst_script/avs_start.sh


それでもエラーが解消しない場合は、不要なプロセスがログインノードに残っていることがあります。ジョブを停止してから、


 $ ps -ef |grep avs


などで確認し、プロセスが残っている場合は、killコマンドで終了させてください。


 $ kill -9 (プロセスID)

注意事項

 ここに掲載した手順以外の方法でAVS/ExpressPSTを起動しないでください。正常に動作しないばかりか、他の利用者に迷惑をかけることになりますので、 本手順以外で起動したプロセスを発見した場合は、センターで強制終了する場合がありますのでご了承ください。