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平成20年度公募型プロジェクト報告会アブストラクト

電磁流体コードによる大規模惑星磁気圏シミュレーション

深沢 圭一郎 (情報通信研究機構電磁波計測研究センター宇宙環境計測グループ、九州大学大学院理学研究院地球惑星科学科)

fukazawa(at)geo.kyushu-u.ac.jp

 宇宙空間はプラズマで満ちており、その挙動は非線形性が強く非常に複雑である。宇宙空間において惑星磁気圏のようなグローバルな構造に注目する場合、電磁流体力学(MHD)近似が成り立ち、 MHD方程式によってその構造はよく表される。現在、MHDシミュレーションは人工衛星による磁気圏のその場観測結果の理解だけでなく、観測に先立つ磁気圏変動の予見(宇宙天気予報)にも役立っている。
 本プロジェクトでは、(特に土星磁気圏に焦点を当てた)惑星磁気圏グローバルMHDコードおよび、次世代惑星磁気圏シミュレーションモデルと期待されるVLASOVコードをHA8000において最適化し、性能を調べた。 その結果、両コードにおいて約13%の実行効率を達成した。本発表ではその最適化結果を紹介し、それらを用いた高解像度大規模惑星磁気圏シミュレーションへの展望を述べる。