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第1章 FX10 スーパーコンピュータシステムのサービス
1.1 スーパーコンピューターシステム
スーパーコンピューティング部門では、以下のスーパーコンピューターシステムにより、高度かつ大規模な計算サービスを提供しています。本利用の手引きでは、FX10 スーパーコンピュータシステム(Oakleaf-FX,Oakbridge-FX)のサービスについてご説明します。
▶ FX10スーパーコンピュータシステム(Oakleaf-FX)
(大規模超並列スーパーコンピューターシステム)
▶ FX10スーパーコンピュータシステム(Oakbridge-FX)
(長時間ジョブ実行用並列スーパーコンピューターシステム)
▶ SR16000システム(SMP)(Yayoi)
(大規模 SMP 並列スーパーコンピューターシステム)

1.2 サービス概要
FX10スーパーコンピュータシステムでは、研究者個人単位で利用するための「パーソナルコース」、研究・グループ単位でまとまって利用するための「グループコース」によるサービスを行っています。
利用するコース、利用申込したノード数に応じて、計算ノードの利用可能時間である「トークン」を割り当てます。この割り当てられたトークン内であれば (一部のコース、サービスを除き) 利用できるノード数制限などはなく、最大利用可能ノード数まで、バッチジョブの実行を可能とします。
1.2.1 パーソナルコース
パーソナルコースは研究者が個人単位でお使いいただくためのコースで、FX10 スーパーコンピュータシステムで利用できる最大ノード数により以下の 2 コースを用意しています。
コース | 利用負担金(年額、税込) | 利用可能 ノード数 |
割当トークン量(年間) 及び消費係数 |
ディスク量 /home |
---|---|---|---|---|
大学・公共機関等 | ||||
パーソナルコース1 | 120,000円/年 | 最大 24ノード |
25,920 ノード時間 消費係数 : 12 ノードまでは 1.00 12 ノード超過は 2.00 |
Oakleaf-FX 200GB Oakbridge-FX 10GB |
パーソナルコース2 | 250,000円/年 | 最大 96ノード |
51,840 ノード時間 消費係数 : 24 ノードまでは 1.00 24 ノード超過は 2.00 |
1.2.2 グループコース
グループコースは、研究グループなどで利用されるためのコースで、12 ノード単位で利用申込が行えます (提供できる資源量に限りがあるため、利用申込単位 (ノード数) によってはご希望に添えない場合があります)。Oakleaf-FX に標準で割り当てられるディスク容量は 12 ノードあたり 4TB です。また、それ以外にもグループに所属する利用者ごとに 50 GB のディスク容量が割り当てられます。さらに Oakbridge-FX には、利用者ごとに 10 GB のディスク容量が割り当てられます。
グループに登録できる利用者数には制限はありませんが、割り当てられたトークンをグループに登録された利用者で共有することになります。そのため、利用申込時に設定して頂くグループ管理者には、グループ内の利用者ごとに割り当てるトークン量などを変更できる仕組みを導入しています。

利用負担金(年額、税込) | 利用可能 ノード数 |
割当トークン量(年間) 及び消費係数 |
ディスク量 /group /home |
|
---|---|---|---|---|
大学・公共機関等 | 企業 | |||
500,000円/年 | 600,000円/年 | 最大 1,440ノード |
103,680 ノード時間 消費係数 : 申込ノードまでは 1.00 申込ノード超過は 2.00 |
Oakleaf-FX ・グループ (/group) 4TB/12 ノード ・利用者 (/home) 50GB Oakbridge-FX ・利用者 (/home) 10GB |
1.2.3 トライアルユース
2005 年度より社会貢献の一環として、文部科学省の委託事業・補助金事業「先端研究施設共用イノベーション創出事業」の支援を受け、大学で開発された応用ソフトウェアとスーパーコンピュータの民間企業への資源提供を実施してきました。同事業の終了にともない、2011 年度より企業向けトライアルユース(有償)を開始いたしました。また同時に、大学・公共機関向けにもトライアルユース(有償)を開始しました。これらはいずれも旧システムの HA8000 クラスタシステム を対象としておりましたが、2012 年度よりFX10 スーパーコンピュータシステムに移行し、無償トライアルユースも含めた新たな制度としてサービスを開始いたしました。
サービスの詳細については、本センター Web Page(トライアルユース)をご覧ください。
1.2.4 教育利用
大学院や学部の授業において、演習用としてスーパーコンピューター資源を提供しています。
気候・流体解析・構造解析・分子科学・ナノテクノロジー・航空宇宙など、多方面の研究分野で養われた手法を用いてスーパーコンピューターを演習教材として使用する動きがあり、既に学部の専門課程及び大学院の授業では、構造解析・地球科学・流体関係の演習用としてスーパーコンピューターが使われています。
教育現場でのスーパーコンピューターの利用は、人材育成や利用の拡大に繋げられると期待できることから、センターでは、大学、高等専門学校教員が担当する大学院、大学学部、高等専門学校における講義・演習 (集中講義を含む) を対象とし、申込を随時受け付けています (「教育利用」は、東京学内の利用に限定しておりませんので、東京大学以外の大学からの利用申込も受け付けています)。
サービスの詳細については、本センター Web Page(教育利用)をご覧ください。
1.2.5 若手・女性利用
若手・女性利用とは、概ね40歳以下の若手研究者(学生を含む)及び女性研究者(年齢は問わない)を対象とした利用者向け推薦制度で、本制度で採択された課題については、計算機利用負担金をセンターが負担します (利用期間は半年で、継続申請・再審査の上採択された場合は、最大 1 年間の利用が可能)。
サービスの詳細については、本センター Web Page(若手利用)をご覧ください。
1.2.6 企業利用
社会貢献の一環として、企業に対して、有償でFX10 スーパーコンピュータシステムの一部 (全資源の10% 以内) を提供しています。
本制度では、単なる企業の計算需要の肩代りを行うのではなく、大規模高性能並列計算を必要とする企業や今まで計算シミュレーションによるもの作りを行ってきていない企業に対して支援を行っていきます。
サービスの詳細については、本センター Web Page(企業利用)をご覧ください。
1.2.7 大規模 HPC チャレンジ
大規模 HPC チャレンジは、FX10 スーパーコンピュータシステム(Oakleaf-FX)がもつ最大計算ノード数である、4,800 ノード(76,800 コア)を、最大 24 時間・1 研究グループで計算資源の専有利用ができるサービスです。
サービスの詳細については、本センター Web Page(大規模 HPC チャレンジ)をご覧ください。
1.3 サービス時間
FX10 スーパーコンピュータシステムは原則 24 時間サービスを行っていますが、システム定期保守作業や設備保守作業 (空調機メンテナンス・電源設備点検) などで、定期的にサービスを休止 (システムを停止) します。システムの停止日程 (予定) は、本センター Web Page(TOP Page、サービススケジュール)、利用支援ポータル、login 時に表示されるメッセージなどでお知らせしていますので、こちらをご覧ください。
平日 17:00 以降及び休日(土・日・祝日)は無人運転のため、システム障害等でサービスが停止した場合、障害の復旧や広報、連絡等が行き届かないことがございますので、予めご了承くださるようお願いいたします。 |
主なサービス休止 (システム停止) 予定
- システム定期保守作業、月末処理日 (原則、毎月 (最終金曜日の 9:00 ~ 17:00) に実施)
- 設備保守 (年 3 回程度、3 ~ 5 日間/回)
- 夏季電力消費節減のため停止 (10 日間程度)