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試験運転開始のお知らせ
「大規模 SMP 並列スーパーコンピューターシステム SR16000 モデル M1 (以下、SR16000) 」は、2011 年 10 月 3 日 (月) 10:00 より試験運転を開始しました。正式サービスは、11 月 25 日 (金) 17:00 より開始する予定です。ここでは、本システムの基本的な仕様並びに、サービス概要についてお知らせいたします。
なお、本ページでは最新の情報を随時更新していきます。( 最終更新年月日:2011 年 11 月 11 日 )
試験運転期間中は、システムの設定変更等のため、予告なく運用の停止、運用仕様の変更を行う場合がありますので予めご了承ください。 |
トピックス
- 試験運転は、システムメンテナンスを実施することから、当初の終了予定日を変更し、11 月 24 日 (木) 9:00 までのサービスとなりました。 (2011.11.11)
- SMP の新規利用申込の受付を開始しました。なお、9月末日の時点でSR11000の利用登録者だった方には、新規利用申込書を発送いたしました。未着及び記載内容に誤りがある場合は、受付窓口(
)までご連絡ください。(2011.11.1)
- 大規模 SMP 並列スーパーコンピューターシステム (HITACHI SR16000 モデル M1) が、本センターへ搬入されました。 (2011.9.22)
今後の運転予定
試験運転期間終了 : 2011 年 11 月 24 日 (木) 9:00
※ 当初の予定より変更になりました
正式サービス開始 : 2011 年 11 月 25 日 (金) 17:00
※ 2012 年初頭に、SMP 利用者様を対象としたアンケートを実施 (予定)
システム構成
ハードウェア構成、SR11000 との性能比較
SR16000 は 1 ノードあたり、32 台の演算プロセッサ、主記憶は 200 GB で構成されています。これら計算ノードを 56 台搭載、それ以外に、ログインノード・ファイルサーバなどで構成されたシステムです。1 台の計算ノードの理論演算性能は、約 980 GFlops となり、従来の SR11000 と比較して、約 6 倍の理論演算性能となっています。
表 1 に、現在サービスを行っている SR11000 システムと SR16000 との主な性能比較を示します。
項目 | SR16000 | SR11000 | ||
---|---|---|---|---|
システム全体 (計算ノード) |
総理論演算性能 | 54.906 TFlops | 18.841 TFlops | |
総主記憶容量 | 11,200 GB | 16,384 GB | ||
総ノード数 | 56 | 128 | ||
ノード間ネットワーク | 階層型完全結合 | 3 次元クロスバ | ||
ノード間転送性能 | 96 GB/秒 (単方向) × 双方向 | 12 GB/秒 × 双方向 | ||
磁気ディスク容量 | 556 TB | 94.2 TB | ||
仕 様 |
ノード | 理論演算性能 | 980.48 GFlops | 147.2 GFlops |
プロセッサ数 (コア数) | 32 | 16 | ||
主記憶容量 | 200 GB | 128 GB | ||
SMT 機能 | あり (最大 4 スレッド/コア) | なし | ||
プロセッサ | プロセッサ名 | Power7 | Power5+ | |
周波数 | 3.83 GHz | 2.3 GHz | ||
理論演算性能 | 30.64 GFlops | 9.2 GFlops |
ソフトウェア構成
SR16000 は、従来の SR11000 と同様に AIX OS (AIX 7.1) が動作します。コンパイラは SR11000・HA8000 クラスタシステムでもご利用いただいている日立製作所製の最適化 FORTRAN90、最適化 C、最適化標準 C++ が提供されます。また、数値計算ライブラリについても、MATRIX/MPP、MATRIX/MPP/SSS、MSL2 が提供される予定ですので、これらのライブラリをご利用のプログラムについても、SR16000 でも引き続き利用可能となります。
表 2 に現在サービスを行っている SR11000 システムと SR16000 で提供される主なソフトウェアについて示します。
項目 | SR16000 | SR11000 |
---|---|---|
OS | AIX 7.1 | AIX 5.3 |
バッチシステム | NQS 互換機能 | NQS 互換機能 |
コンパイラ |
日立製作所製コンパイラ ・最適化 FORTRAN90 ・最適化 C ・最適化標準 C++ IBM コンパイラ ・XL C/C++ Enterprise Edition for AIX Java GNU コンパイラ |
日立製作所製コンパイラ ・最適化 FORTRAN 77/90 ・最適化 C ・最適化標準 C++ |
並列化支援 | MPI, OpenMP | MPI, OpenMP |
数値計算 ライブラリなど |
MSL2 MATRIX/MPP, MATRIX/MPP/SSS BLAS, LAPACK, ScaLAPACK, FFTW, SuperLU |
MSL2 MATRIX/MPP, MATRIX/MPP/SSS BLAS, LAPACK, ScaLAPACK |
分子計算 アプリケーション |
Gaussian09 | Gaussian03 |
フリーソフトウェア | bash, tcsh, zsh, emacs, autoconf, automake, bzip2, cvs, gawk, gmake, gzip, make, less, sed, tar, vim など | bash, tcsh, autoconf, automake, bzip2, cvs, gmake, gzip, less, sed, tar, vim など |
サービス内容(試験運転中)
SR16000 の試験運転期間中は以下の運用を行います。正式サービス開始以降のサービス内容については、詳細が決まり次第お知らせいたします。
試験運転期間の利用申込みについて
試験運転期間中は、現在 SR11000 に登録されている利用者は無料でご利用できます (現在、SR11000 利用者ではなく、新規に SMP をご利用頂く場合は、正式サービス開始後に利用申込を行ってください)。利用に際して特別な申し込みは必要ありません。ただし、正式サービス開始後も引き続き SR16000 をご利用される場合は、試験運転期間中に利用申込書の提出(提出期限は、2011 年 11 月 17 日 12:00 センター必着)が必要となります。
SR16000 の利用申込書や利用負担金額などについては、詳細が決まり次第、本ページまたは、「利用申込・利用負担金」のページでお知らせいたします。ご利用の流れについては、表 3 を参照してください。

インタラクティブサービス
SR16000 では、従来の SR11000 と同様にインタラクティブサービスを実施します。インタラクティブノードでは、プログラムの編集、コンパイルやバッチジョブの投入などに利用します。また、利用者の皆様が共通で利用する環境のため、負荷のかかる処理はご遠慮ください。
なお、SR16000 では、インタラクティブノードを 2 台用意しています。基本的には、どちらのホストに接続しても同じ環境です。
接続ホスト名の一覧については、表 4 をご覧ください。
システム | OS | ホスト名 |
---|---|---|
SR16000 システム | AIX |
yayoi.cc.u-tokyo.ac.jp (yayoi-1 または yayoi-2 のどちらかに接続します) yayoi-1.cc.u-tokyo.ac.jp yayoi-2.cc.u-tokyo.ac.jp ※ どのホストに接続しても同じです。負荷分散にご協力をお願いいたします。 |
バッチジョブサービス
SR16000 では、従来の SR11000 と同様に NQS 互換機能が提供され、インタラクティブノードからバッチジョブを投入した利用方法となります。基本的な利用方法は SR11000 と同様ですが、1 ノード当たりの演算プロセッサ数が 16 から 32 コアへ拡張しています。
試験運転期間中のジョブクラスは、表 5 をご覧ください。また、以下の制限事項がありますので、ご注意ください。
- 試験運転期間中はすべてのキューがご利用頂けます。
- 同一キューに投入できるジョブは 2 本までとなります。また、システム全体で実行されるジョブは 1 本までとなります。
- 試験運転期間中に投入されたジョブで、正式サービス開始までに実行が終了しないジョブについては、すべてキャンセルされます。
- 試験運転期間中に、予告なく運用の停止、運用仕様の変更を行う場合があります。
キュー名 | 最大ノード数 (コア数) | 制限時間 (経過時間) | メモリ容量 |
---|---|---|---|
S001 S004 |
1 (32) 4 (128) |
10 分 〃 |
170 GB 〃 |
(parallel) P001 P004 P008 |
1 (32) 4 (128) 8 (256) |
1 時間 〃 〃 |
170 GB 〃 〃 |
ファイルシステム
SR16000 のファイルシステムは、IBM 社製のファイルシステム (General Parallel File System : GPFS) で構成されます。GPFS は複数の計算ノードから高速にアクセス可能な分散共有ファイルシステムです。
利用できるファイルシステムは、表 6 をご覧ください。また、以下の点についてご注意ください。
- SMP のファイルシステムすべてについて、センターではバックアップ等の取得は行っておりません。利用者の皆様にて、ファイルのバックアップ等をお願いいたします。
- 試験運転期間中に作成したファイルについて、正式サービス時に利用登録されなかった場合には、試験運転終了後に削除されます。
- SR11000 システム、HA8000 クラスタシステムとのファイル共有は行いません。必要なファイルについては、利用者の皆様にてファイル移行等を行ってください。
ファイルシステム | 容量制限 | 保存期間 | |
---|---|---|---|
/home/利用者番号 | ホームディレクトリ | 500 GB | - |
/short/利用者番号 (※) | 短期利用 | なし | 5 日間 |
/tmp | 一時利用 | なし | 2 日間 (ログインノード) ジョブ終了後 (計算ノード) |
※ 利用者全員でご利用頂くファイルシステムです。ファイルシステムを圧迫する (大量にファイルを作成する、大容量を専有している) 場合には、保存期間前でも削除される場合があります。
利用負担金
試験運転期間終了後 (2011 年 11月 25 日 (金) 以降) からの利用負担金については、「コース紹介」、「利用申込・利用負担金」をご覧ください。
SR11000 からの移行について
SR11000 は 2011 年 10 月 14 日 (金) 17:00 でサービスを終了します。サービス終了までに実行が終了しないジョブはすべてキャンセルされます。
利用者データ (/batch、/short、/para-io、/gpfs、/gtmp、/tmp など、すべてのファイルシステムに存在するファイル) についても、サービス終了後削除されます。サービス終了までに利用者の皆様ご自身でバックアップの取得をお願いいたします。
SR11000 でご利用中のファイル等を引き続き、SR16000 でご利用する場合には、利用者の皆様にて、データの移行作業をお願いいたします。
問い合わせ
メールによる問い合わせについては、事前に Web ページで情報がないかご確認の上、以下のメールアドレスまでご連絡ください。
- 利用申し込みに関する内容については、受付窓口(
)までお願いいたします。
- プログラム相談等に関する内容については、「問い合わせ」ページより質問票に詳細を記載した上で、相談受付窓口(
)までご連絡をお願いいたします。