HOME > システム > Oakforest-PACS

最先端共同HPC基盤施設の運用するOakforest-PACS が HPCGで第3位に入賞!

 最先端共同HPC基盤施設(筑波大学計算科学研究センター・東京大学情報基盤センター)が今年の12月から本格的に運用を開始するスーパーコンピュータ Oakforest-PACS が、スーパーコンピュータの実用的なベンチマーク手法として知られるHPCG (High Performance Conjugate Gradient) を用いた国際的なランキングにおいて第3位を獲得しました。


(右:中村 宏 最先端共同HPC基盤施設長/東京大学情報基盤センター長
左:梅村雅之 同副施設長/筑波大学計算科学研究センター長)

 スーパーコンピュータシステムの性能指標としては、HPL(LINPACK)という密行列を係数行列とする大規模連立一次方程式の解を求めるベンチマークがこれまで使用されており、このベンチマークに基づく国際的ランキング TOP500では世界のスーパーコンピュータの性能のランキングの情報を得ることができます。スーパーコンピュータの国際的学会であるSC16で発表された最新のTOP500では、Oakforest-PACS は世界第6位にランクインしています。
 LINPACKで高性能を出すためには、できるだけ大規模な問題を解く必要があり、システムの規模が大きくなると、計算時間がどんどん長くなっていくことが予想されています。またLINPACKで実施している計算は実際のスパコンで稼働しているアプリケーションとも大きな隔たりがあり、より実アプリケーションに近いベンチマーク手法の確立が議論されてきました。このような背景から、SC13(2013年、デンバー)にHPCGのアイディアが提案され、翌2014年のISC14からランキングの公開が始まりました。
 科学技術計算の広い分野において偏微分方程式の数値解法として知られる有限要素法から得られる疎行列を、共役勾配法(Conjugate Gradient,CG法)によって反復的に解く HPCG は、より実用的なベンチマーク手法と考えられています。

関連資料

専門家向けのやや詳しい資料(参考)

関連機関リリース

筑波大学計算科学研究センター
最先端共同HPC 基盤施設(JCAHPC)