東京大学情報基盤センター スーパーコンピューティング部門

2020年度萌芽共同研究公募課題
「AI for HPC:Society 5.0実現へ向けた人工知能・データ科学による計算科学の高度化(試行)」採択課題

厳正な審査のうえ、下記課題採択をさせていただきました(順不同)。

2020年度

課題名 地球科学シミュレーションの不確実性定量化の新展開
氏名(所属) 澤田 洋平(東京大学 工学系研究科)
利用システム Oakforest-PACS
スーパーコンピュータを用いたシミュレーションは地球科学における基盤技術だが、地球科学シミュレーションには様々な不確実性が存在し、その定量化と最小化が重要である。モデル選択、モデルパラメータ選択、初期条件の誤差、境界条件の誤差といった不確実性をもたらす要因のうち、どの要因が結果を大きく左右するのかを明らかにした上で、地球観測を用いて不確実性を効率よく最小化する"不確実性定量化(Uncertainty Quantification)"手法の確立が求められている 。本研究では、スーパーコンピュータの性能を最大限に引き出して地球科学における最大計算規模のシミュレーションに対する不確実性定量化問題を解く。陸域水文―生態系結合シミュレーションと、気象―洪水氾濫結合シミュレーションを例として、あらゆる不確実性発生要因を考慮し、大量かつ多種類の観測データを使って大規模シミュレーションの不確実性を最小化する手法を、アンサンブルシミュレーション、機械学習、データ同化の融合により実現する。