東京大学情報基盤センター スーパーコンピューティング部門

平成29年度若手・女性利用採択課題

このたびは、お申し込みをいただきどうもありがとうございました。以下の基準による厳正な審査のうえ、課題採択をさせていただきました(順不同)。

  • 本制度が提供する計算機システムを利用することで学術的にインパクトがある成果を創出できると期待される点
  • 大規模計算、テーマの重要性
  • 既発表文献

平成29年度(前期)

課題名 Computational materials science and theory
代表者名(所属) Bhattacharyya Swastibrata(横浜国立大学大学院 工学研究院)
局所密度近似、Hatree-Fock法、GW近似などの計算手法を、第一原理計算に基づくナノスケールシミュレーションであるTOMBOに実装することにより、水素化合に伴う陽子輸送現象、X線光電子分光、X線吸収微細構造、核磁気共鳴などの解析を可能とすることを目的とする。
計算科学的に挑戦的な課題であると判断するため、採択に値する。

課題名 拡張アンサンブル法を用いたタンパク質の構造変化と変異が及ぼす影響の解析
代表者名(所属) 大滝 大樹(長崎大学大学院 医歯薬学総合研究科)
拡張アンサンブル法の一つであるレプリカ交換MDを用いたシミュレーションを行い、プリオンタンパクが取り得る構造を幅広く探索する。
プリオンタンパクの凝縮に重要な因子を特定することにより、凝縮を阻害する薬の開発につながることが期待でき、計算科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 bruciteの(001)面における摩擦特性の決定
代表者名(所属) 奥田 花也(東京大学 理学部)
層状鉱物 brucite(Mg(OH)2)の(001)面における摩擦特性に対してすべり面以外の層の存在が与える影響を、第一原理電子状態計算手法を用いて見積もることを目的とする。
層状鉱物の(001)面における摩擦特性の理解は海溝型巨大地震断層のすべり特性の理解に貢献することが期待できると考えられ、計算科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 大規模並列環境における少精度型を用いたディープラーニングの学習精度の検証
代表者名(所属) 大山 洋介(東京工業大学 情報理工学院)
半精度での計算をハードウェアでサポートする Pascal 世代の GPU を多数搭載する Reedbush-Hを用いることで半精度・大規模並列環境での Deep Learning の速度面・精度面での評価を行う。
人工知能分野における革新技術であるDeep Learningの高度化に寄与すると期待でき、計算機科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 OpenFOAMを用いた乱流スカラー輸送の大規模数値計算
代表者名(所属) 恒吉 達矢(名古屋大学 工学研究科)
スカラー場の拡散係数の違いが壁面の伝達現象に及ぼす影響を明らかにすることを目的とし、OpenFOAMを用いて、オリフィス下流やエルボ管流れ等の複雑流動場における、熱や物質のスカラー輸送の過程を解析するための数値計算を実施する。
乱流スカラー輸送の効率的な利用や制御につながる重要な知見が得られるものと期待され、計算科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 ハイブリッドクラスタシステムにおける通信削減QR分解実装
代表者名(所属) 高柳 雅俊(山梨大学大学院 総合研究部)
行列分解の一つであるQR分解の、CPU/GPUハイブリッド型クラスタシステム向けのライブラリ実装を目指す。
行列分解が計算時間の大部分を占める密行列に対する特異値分解や固有値分解は、データマイニングや画像解析などの多くの分野で利用される数値計算であり、これらの高速化に寄与することが期待でき、計算機科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 タンパク質-リガンド複合体への共溶媒効果の系統的解析
代表者名(所属) 山守 優(大阪大学 基礎工学研究科)
共溶媒がタンパク質-リガンド複合体に及ぼす効果を全原子型分子動力学シミュレーション(MD)と溶液理論を用いてエネルギー・構造の両面から解析することを目的とする。
高機能なタンパク質の大規模な生産を可能にするという化学・生物工学的な意義及び波及効果を期待でき、計算科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 超大規模な線形数値計算に対する精度保証付き数値計算法の開発と評価
代表者名(所属) 寺尾 剛史(芝浦工業大学大学院 理工学研究科)
計算機を用いた数値計算は丸め誤差の影響を受け、大規模計算においてその影響は非常に大きくなるが、精度の研究は速度の研究と比較して多くはなされていない。精度保証付き数値計算法を基に先端的計算機環境における高信頼ソフトウェアの基盤の創出を目標とする。
スパコンでの数値計算において丸め誤差の影響は重大であり、計算機科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 カスケード型超並列シミュレーションに立脚した遷移経路探索法の開発
代表者名(所属) 原田 隆平(筑波大学 計算科学研究センター)
生体分子の構造遷移を効率的に探索するための計算手法として、異なる初期条件(遷移確率の高い初期構造)から短時間分子動力学(MD)シミュレーションをリスタートし、構造探索のサイクルを繰り返すことで生体反応経路を探索する「カスケード型超並列シミュレーション」の概念を拡張し、より定量的で堅牢な生体反応経路探索法へ発展させることを目的とする。
理論生物物理化学分野の発展に寄与すると期待でき、採択に値する。

課題名 第一原理計算に基づく大規模自己組織化ナノ構造における熱電特性の計算
代表者名(所属) 新屋 ひかり(大阪大学大学院 基礎工学研究科)
高効率熱電材料としてのフォノングラスを実現する上で、最も困難でかつ重要な課題である熱伝導解析に必要な、界面を含むナノ構造の作成を、第一原理計算であるKorringa-Kohn-Rostoker(KKR)法に基づくモンテカルロシミュレーションにより行う。
得られた系に対して定量的なフォノン解析を行うことで、微視的な観点から効果的なフォノン散乱機構の構築が期待でき、材料工学分野の発展に寄与すると考えらるため、採択に値する。

課題名 磁気回転不安定性によるブラックホール降着流の角運動量輸送機構の解明
代表者名(所属) 町田 真美(九州大学大学院 理学研究院)
活動銀河中心核などで観測されるX線の爆発的増光現象は、中心のブラックホールの回りに形成される降着円盤におけるエネルギー解放によって説明することができる。降着円盤全体を計算領域に含む大局的な数値計算において、高空間分解能シミュレーションを実施し、MRIの最大成長波長を空間分解した上で、乱流スケールと大局構造を世界で初めて同時に解く事を目指す。
計算科学的に挑戦的課題であり、採択に値する。

課題名 将来の大規模メニーコアプロセッサ環境に向けたビッグデータ基盤処理の性能評価
代表者名(所属) 佐藤 仁(産業技術総合研究所 人工知能研究センター)
スループットプロセッサなどの先進的なデバイスを活用した超高速ビッグデータ処理の大規模環境下でのスケーラビリティやボトルネックの解析など、その有効性に関する検証を行い、将来のビッグデータ処理を志向したスーパーコンピュータの設計のための基礎データの収集を目的とする。
先進的なスーパーコンピュータであるOakforest-PACSを用いた、計算機科学的に挑戦的な課題であり、採択に値する。

課題名 酵素反応機構の理解に向けた効率的にタンパク質の揺らぎを取り込む計算手法の開発
代表者名(所属) 山田 健太(理化学研究所)
生体内におけるタンパク質が有する揺らぎから活性中心が受ける影響を考慮できる平均的な場を分子動力学法を用いて作成し、その場の存在下において反応機構をQM法によって求める手法の開発を目的とする。
酵素タンパク質の活性中心における触媒反応メカニズムの解明につながることが期待され、計算科学の観点から価値があると判断するため、採択に値する。

課題名 問題分割と対称性検知を用いた、高速なプランニングアルゴリズムの開発
代表者名(所属) 浅井 政太郎(東京大学 総合文化研究科)
大量のオブジェクトが存在するプランニング問題を効率よく探索するための手法の開発、GPUによるディープラーニング技術を用いた、制約充足探索系の人工知能であるプランニングと、機械学習系の人工知能であるディープラーニングという異なる種類のAI技術を組み合わせたシステムの開発を目的とする。
人工知能分野の発展に寄与する萌芽的な課題であると判断するため、採択に値する。

平成29年度(インターン)

課題名 第一原理電子状態計算によるDNAのエネルギーバンドの塩基配列依存性と超伝導
代表者名(所属) 関川 卓也(新潟大学 理学部)
これまでの研究成果から、今回明らかにしたい事象、そのための実験内容、想定される成果についてまで明確に記述されている。DNAの塩基配列と電気伝導の関係を初めて明らかにするものであり、計算科学的に意義深く、採択に値する。

課題名 二温度磁気流計算によるジェットの構造解析
代表者名(所属) 大村 匠(九州大学大学院 理学府)
申請者の現在までの研究に基づき、宇宙ジェットが二温度プラズマで構成されているとの仮定の元、世界で初めての検証を行うという課題であり、計算科学的に重要かつ挑戦的な課題であるため、採択に値する。

課題名 エンジンノッキング現象における末端ガス圧力波発生メカニズムの解明:大規模詳細化学反応機構を用いた多次元流体解析
代表者名(所属) 佐藤 伴音(北海道大学大学院 工学院)
ノッキング現象の解明は自動車エンジンの燃焼効率の上昇に直結するため、計算科学的な観点から意義深く、また現在までに行ってきた世界最大規模一次元解析を多次元に拡張することは、計算機科学的観点からも挑戦的であるため、採択に値する。

課題名 PPDF-S 法による GOSAT 観測スペクトルデータからの温室効果ガス濃度の導出
代表者名(所属) 岩﨑 千沙(東京大学大学院 新領域創成科学研究科)
温室効果ガス観測技術衛星GOSATが現在までに蓄積した観測データ全てを解析し、全球での温室効果ガスの発生・消失源を解明するという挑戦的な課題であり、計算科学的観点から意義深く、採択に値する。

課題名 ニューラルネットワークを用いた量子誤り訂正の復号器の開発
代表者名(所属) 濵村 一航(京都大学大学院 工学研究科)
量子コンピュータの量子誤り訂正のプロトコルの一部である複合機を、畳み込みニュラルネットワークを用いて開発するという、挑戦的かつ萌芽的な課題であり、本制度の理念と合致するため、採択に値する。

平成29年度(後期)

課題名 陽解法を用いた軸受の流体構造連成解析
代表者名(所属) 深川 宏樹(九州大学大学院 工学研究院)
自動車のエンジンの軸受解析を目的とし、新たに開発した完全陽解法を用いた流体構造連成解析のスキームを使い、数百億自由度のモデルを使った流体構造連成動解析を行う。
工学的にも重要であり、数百億自由度の計算は計算科学にとっても価値があると判断し、採択とする。

課題名 brucite の積層不整様式の決定とその摩擦特性
代表者名(所属) 奥田 花也(東京大学理学部 地球惑星環境学)
水酸化マグネシウムからなる層状鉱物 brucite の層と層の間に対応する(001)面においての摩擦特性を見積もることである。特に、(1)brucite の積層不整様式の決定、(2)積層不整面での摩擦特性を第一原理電子状態計算から求めること、(3)せん断面に接する層以外の層の影響を見積もること、の3点を目的とする。
計算科学的な観点から価値があると判断し、また前回課題からの発展的内容であり、高く評価できる。

課題名 カスケード型超並列シミュレーションで探るFtsZ の細胞分裂ダイナミクス
代表者名(所属) 原田 隆平(筑波大学 計算科学研究センター)
タンパク質 ”FtsZ” は、細胞分裂時にグアノシン三リン酸(GTP)依存的に重合して細胞中央部にリング状のポリマーを形成し、集合•離散を繰り返しながら細胞膜の陥入を引き起こす。この FtsZ の膜陥入メカニズムについては FtsZ の動的秩序が関係していることは自明であるが、その分子メカニズムは不明である。前期課題で開発した「カスケード型超並列シミュレーション」を FtsZ に適用することで、細胞分裂において重要な役割を担う”FtsZ のモノマー”、及び”FtsZポリマー”の構遷移を計算科学的に再現し。細胞分裂機構を解明する。
計算科学に価値があり、継続課題として妥当であると判断し、採択とする。

課題名 タンパク質-リガンド複合体への共溶媒効果の系統的解析
代表者名(所属) 山守 優(大阪大学 基礎工学研究科)
共溶媒がタンパク質-リガンド複合体に及ぼす効果を全原子型分子動力学シミュレーション(MD)と溶液理論を用いてエネルギー・構造の両面から解析することを目的とする。
前期からの継続課題で、前期で得られた成果を発展させるもので高く評価できる。採択とする。

課題名 壁面流における持続乱流の発生過程
代表者名(所属) 清水 雅樹(大阪大学大学院 基礎工学研究科 )
乱流が空間的に拡大や縮小する過程の解明は、近年における流体力学の重要問題であり、乱流制御による壁面の摩擦抵抗低減方法に繋がる。平行平板の相対運動により流れが駆動される平面クエット流において、数値計算を用いて乱流が永続できる臨界レイノルズ数近傍の乱流遷移の性質を調べる。
科学的に価値が高いと考え、採択とする。

課題名 分子動力学シミュレーションによる多剤排出トランスポーターAcrB と基質間の反応機構の解明
代表者名(所属) 篠田 恵子(東京大学 先端科学技術研究センター)
多剤排出トランスポーターの一つである AcrB の多基質の認識機構を明らかにし、新規の阻害剤の開発へ結びつける。分子レベルの詳細を調べるため分子動力学(MD)シミュレーションを行う。
本課題は科学的にも計算科学的にも高く評価できると考え、採択とする。

課題名 遷音速失速領域における航空エンジンファン翼列のLarge Eddy Simulation
代表者名(所属) 立石 敦(東京大学大学院 工学系研究科)
鋭い前縁をもつ航空用エンジンファン翼列が失速点付近で作動する条件において、亜音速・前縁剥離流れと剥離・衝撃波を伴う遷音速流れの切り替わり過程にみられる流体現象を明らかにするため、Large Eddy Simulation (LES)を用いた解析を行う。
大型計算機を必要とする研究課題で、高く評価できるため、採択とする。

課題名 全原子MD を用いた高分子混合系の相溶性評価手法の開発
代表者名(所属) 山田 一雄(大阪大学 基礎工学研究科)
chemical reality を考慮した計算モデル上で、混合ギブス自由エネルギーを解析することで二成分高分子混合系の溶解度を評価する新規な手法の確立を目指すもので、高分子の chemical reality を考慮するために分子間相互作用をあらわに取り入れる分子動力学(MD)シミュレーションを実施する。
研究課題は高く評価でき、採択とする。

課題名 磁気回転不安定性によるブラックホール降着流の角運動量輸送機構の解明
代表者名(所属) 町田 真美(九州大学大学院 理学研究院物理学部門)
降着円盤全体を計算領域に含む大局的な数値計算において、高空間分解能シミュレーションを実施し、磁気回転不安定性の最大成長波長を空間分解した上で、乱流スケールと大局構造を世界で初めて同時に解く事を目的とする。
研究課題は高く評価でき、継続課題としても妥当であると判断し、採択とする。

課題名 ハイブリッドクラスタシステムにおける通信削減タイルQR 分解実装
代表者名(所属) 高柳 雅俊(山梨大学大学院 総合研究部工学域)
行列分解の一つであるQR分解をCPU/GPUハイブリッド型クラスタシステム上で、タイルアルゴリズムと通信回数削減を行うQR分解アルゴリズム Communication Avoiding QR (CAQR) を併用したタイル CAQR アルゴリズムを開発を行う。前期からの継続課題で、後期では前期で開発した実装を改良し高速化する。
前期で得られた成果を発展させるもので高く評価できる。採択とする。

課題名 全球雲解像モデルNICAMを用いた水惑星実験による海面水温変動と熱帯湿潤対流活動の共鳴時定数の決定
代表者名(所属) 末松 環(東京大学大学院 理学系研究科)
全球雲解像モデルNICAMを用いた水惑星実験を行うことで、海面水温変動と熱帯域の湿潤対流活動度の変動が共鳴する時定数を決定し、活発な湿潤対流を伴う熱帯大気の最も顕著な季節内振動であるマッデン・ジュリアン振動の理解を深めることを目的とする。
計算科学にとっても価値があると判断し、採択とする。

課題名 1,000億自由度規模の電磁界解析を可能とするための,階層分割型数値計算フレームワークADVENTURE_Magneticの高並列化・高速化研究
代表者名(所属) 杉本 振一郎(諏訪東京理科大学)
数万ノード規模の超並列計算機環境において 1,000 億自由 度規模の大規模電磁界解析を行うことを目的に,並列電磁界解析ソルバ ADVENTURE_Magnetic (AdvMag)の高速化を行う。 AdvMag の並列性能を評価するとともに大規模電磁界解析における課題を抽出,チューニングを施す。
Oakforest-PACSという先進的なシステムで大規模計算を行う挑戦的な課題であり、採択に値する。

課題名 耐COアノード用錯体触媒の機構解明と設計に向けた第一原理計算
代表者名(所属) 多田 幸平(産業技術総合研究所エネルギー・環境領域電池技術研究部門)
耐 CO アノード用錯体触媒の機構解明と設計に向け、配位子の影響、中心金属の影響、電極担体の影響に関して密度汎関数理論に基づく第一原理計算から検討を加え、錯体系アノード触媒の設計指針確立を目指すことを目的とする。
申請者のこれまでの研究テーマを発展させるものであり、計画も明確であり、高く評価できる。採択とする。

課題名 密度汎関数法を用いた凝縮系の電荷分布とその溶媒和構造依存性の解明
代表者名(所属) 石井 良樹(大阪大学大学院 基礎工学研究科)
イミダゾリウム系イオン液体を対象として、密度汎関数法に基づく第一原理計算得られるバルク中の分子の電荷分布とその溶媒和環境依存性の解明とそれを基にした分極力場の構築手法の検討を目的とする。
大規模計算を必要とするMD計算を長時間実行するもので、本制度の提供する計算資源を大いに活用できる課題であり、高く評価できる。採択とする。

課題名 Taylor-Couette流れとTaylor-Couette-Poiseuille流れにおける熱伝達とトルク性能のLES解析
代表者名(所属) 藤本 慶(東京農工大学大学院 工学府)
内壁が回転する同心二円筒間環状流路内の流れ(Taylor-Couette 流れ)と軸方向貫流がある Taylor-Couette-Poiseuille 流れについて、その熱と運動量輸送の Large Eddy Simulation(LES)解析をOpenFOAM で行う。
本課題は大規模計算を必要とするLES解析を行うもので、工学的に重要な課題であると考えられ、採択とする。

課題名 南極大型大気レーダーPANSYで観測された大気重力波の数値モデル再現実験による力学特性の解明
代表者名(所属) 佐藤 薫(東京大学大学院 理学系研究科)
南極大型大気レーダーPANSY で観測された大気重力波を高解像モデルによりシミュレーションすることで、PANSY では捉えられない大気重力波の空間構造や広がり、発生源の特定を行うとともに、南極大気重力波が地球の大気大循環に及ぼす作用について定量的に明確化することを目的とする。
本課題は先進的な Oakforest-PACS で大規模な解析を行う挑戦的な課題である。採択とする。