第97回お試しアカウント付き並列プログラミング講習会
「GPUプログラミング入門」
共催:東京大学情報基盤センター、PCクラスタコンソーシアム(実用アプリケーション部会)
開催趣旨
一般的なコンピュータにおいて画像処理を専門とするハードウェアであるGPU(Graphics Processing Unit)を、汎用的な計算に用いることをGPGPU(General-Purpose computing on Graphics Processing Unit)と呼び、盛んに研究が進められています。GPUは超多数の演算コアを並列に用いることで、一般的なCPUより高い性能を達成します。そのため並列性の高い処理を得意としており、行列積などの線形演算で高い性能が認められています。近年注目されているディープラーニングでもGPUが活用されています。これらの処理ではすでに作られたライブラリを用いることが一般的ですが、本講習会はご自身のアプリケーションをGPUで実行することを目標とする方を対象とした講習会となっております。
本講習会では、GPUを用いた並列プログラミングに必須である、GPUのアーキテクチャや並列プログラミング手法に関する講義および実習を行います。GPU向けの並列化プログラミング環境としては主にOpenACCを用います。実習ではFDTD法による電磁波伝搬計算を題材とし、GPU向けのプログラムを作成する方法、実行手法、いくつかの最適化手法を適用するまでの手順を学びます。
実習には、東京大学情報基盤センターに設置されているReedbush(Reedbush-H)スーパーコンピュータシステムを使用します。
対象者
センターのスーパーコンピューターのアカウントを既に所有している利用者、センターのスーパーコンピューターの利用資格を有し、今後の利用を検討している方(大学教員、学生、研究機関研究員など)の他、基礎的な並列プログラミングの学習を目的とした企業に所属する研究者、技術者の方も受講可能です。
なお、企業利用者向け有償トライアルユース(パーソナルコース相当)では、本講習会の受講が義務づけられています。
受講資格
- 国公私立大学・高専の教員・学生・研究生、研究機関研究員、企業に所属する研究者・技術者。
なお、講習会当日受付に「スーパーコンピュータシステム利用同意書」をご提出ください。未提出の場合はスーパーコンピューターを使用しない講義形式での受講となります。 - 外国人及び海外在住者の方が講習会に参加を希望される場合は、下記を踏まえて申込を行ってください。
「外国人及び海外在住者のスパコン利用について」 - FORTRANまたはC言語およびUNIXの基礎知識を有していることが望ましい。ただし、本事項は受講の制限とはなりません。
- MPI・OpenMPなどの並列プログラミングの知識・経験があることが望ましい。
- Linuxでのコマンドライン操作の経験があることが望ましい。最低限emacsまたはvi等のエディタによりファイルの編集ができる必要があります。
参加申込
講習会申込フォーム
※必ず事前登録をお願いいたします(講習会初日の前日まで受け付けます)
講習会参加申込の受付は終了いたしました。スーパーコンピュータシステム利用同意書(講習会参加者全員提出)
※当日受付に提出
スーパーコンピュータシステム利用同意書 | |
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[PDF版] | [記入例] |
講習会概要
- プログラム演習のため、受講生が自分のノートパソコン(無線LANの機能があるもの)をセンターの演習室に持ち込んでください。ノートパソコンが持ち込めない方は、講義形式の受講となります。
- ノートパソコンは Windows/Microsoft Update、Apple Security Updateなどで最新のセキュリティアップデートを行ってください。また、必ずウィルス対策ソフトウェアをインストールし、ウィルス検索を実行して問題がないことを事前に確認してから受講してください。セキュリティ対策を施していない場合は、ノートパソコンを利用しない講義形式の受講となります。
- WindowsVista以前のバージョン、およびWindows8(8.1は可)を使用しているWindowsノートパソコン、Mountain Lion(Mac OS X 10.8)以前のバージョンを使用しているMacintoshノートパソコンは講習会では使用できません。
- ノートパソコンのOSは、Windows、Macどちらでも構いませんが、SSHを用いてセンターのスーパーコンピューターへ接続ができることが必要です。
- Windows利用の場合CygwinおよびCygwin内のsshコマンドのインストールをお願いします。
また、他のOSを利用の場合にも、同コマンドがインストールされているか事前にご確認ください。 - ノートパソコンのOSに対応したParaViewをインストールしてください。
- 演習のため、無線LAN接続を想定しています。有線LAN接続は想定していません。特に、演習室でのLinuxを用いた無線利用は経験的に困難です。Linuxの利用は、できるだけ避けてください。
- 演習の実施に当たり、受講生にセンターのスーパーコンピューターを1月間利用できる無料アカウント(お試しアカウント)を発行します。
- 対象のスーパーコンピューターおよび利用ノード数は次のとおりです。
- 定員(上限約30名)になり次第、申込みを終了させていただきますので、あらかじめご了承ください。
開催日時
2018年4月18日(水)10:00 - 18:00
場所
東京大学情報基盤センター 4階 413遠隔会議室(地図)
講習会プログラム
4月18日(水)
09:30 - 10:00 | 受付 |
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10:00 - 12:00 | Reedbush-H ログイン、スパコンの使い方 |
13:30 - 14:20 | GPUのアーキテクチャ(座学) |
14:30 - 15:20 | OpenACC入門(座学) |
15:30 - 16:20 | OpenACC演習 |
16:30 - 18:00 | FDTD法による電磁波伝搬計算(座学、演習) |
講習会資料
問い合わせ先
東京大学 情報システム部 情報戦略課 研究支援チームE-mail:
